導入事例
株式会社三栄書房様
「ほぼ全ての媒体でWEBCASを活用しています。雑誌の購買促進やイベント運営、読者の声の収集に欠かせません。」
2012年01月25日掲載
三栄書房様では、各媒体(雑誌)への読者の関心を高め、ニーズやトレンドを吸い上げて企画立案などに戦略的に役立てるツールとして「WEBCAS」を活用しています。日頃からメールマガジン編集やアンケート運用・データ分析などを担当されている第二事業部 第三制作局の小林 和久様および関 みどり様に、「WEBCAS」の活用内容などについて伺いました。
(※2019年4月、会社名が「株式会社三栄」に変更されました。インタビュー当時は旧社名「株式会社三栄書房」で事業を行われていたため、事例本文は旧社名で掲載しています)
三栄書房は、クルマを中心とした雑誌を発行する出版社です。2009年1月に同じくクルマやファッション、カルチャー方面に強みを持つ出版社・ニューズ出版と合併し、今はクルマ、バイク、ファッション、カルチャー、スポーツ、実用ガイドなど幅広いジャンルの雑誌、ムックなどを発行しています。レギュラーで発行する月刊誌は20数誌、DVDの販売やカスタムカーのモーターショー、アウトドアイベントの企画・運営なども行っています。
当社では、メール配信システムWEBCAS e-mailを、各媒体の発売告知やイベント・ニュースを告知するメルマガ配信システムとして利用しています。
アンケートシステムWEBCAS formulatorは、主に読者アンケートの運用ツールとして活用しています。
なおWEBCASで扱うデータは個人情報となりますので、当社ではセキュリティ強化を目的として、WEBCASを9事業部で管理を分けて運用しています。
そもそもWEBCASを利用していたのは、三栄書房と合併前のニューズ出版でした。
ニューズ出版では、広告クライアントに対して、媒体資料や雑誌の特集案内などを、メール・Webで効率的に伝えるため、2004年頃にWEBCASを導入。その後読者向けメールマガジン配信や、読者アンケートのWeb化などに活用内容を拡げました。その後ニューズ出版は2009年に三栄書房と合併しましたが、WEBCASは、このタイミングで導入タイプからクラウドタイプ(ASP型)に刷新され、継続利用されることとなりました。
WEBCASを導入する前、三栄書房では、携帯サイト構築システムの一機能を利用してメールマガジン配信を行っていました。またそれまで読者アンケートは、媒体につけたハガキを回収・集計していたため、非常に手間と時間、コストがかかっていました。合併にあたりシステム統合を検討した際、三栄書房全社のメール配信およびWebアンケートの仕組みをWEBCASに統一する方がコストパフォーマンスに優れていると判断し、これらの仕組みをWEBCASに一本化しました。
まずメール配信システムWEBCAS e-mailは、読者の状況が把握しやすいところがいいですね。メール到着数やエラー数はもちろん、エラーの内訳が詳細に分析でき、「この方はメールアドレスが変わった」などの情報が個人に紐づいた形でわかる。これらの情報を一括管理できるため、とても便利です。
また、メール配信処理は非常に速く、業務ストレスを感じたことはありません。現在、メールマガジン配信件数は媒体単位で1回につき約2万通ですが、この程度なら5分かからない範囲で送信できます。
一方、アンケートシステムWEBCAS formulatorは、読者アンケートをハガキで実施していた頃と比べると、プレゼント発送などの実際の業務以外の目的、たとえば読者のニーズをスピーディに把握したり、広告営業資料にデータを活用したりなどの目的で、データを活用できる基盤が整ったことがメリットに挙げられます。
配信ストレスは全くありません。メールが届いているか把握できる機能も便利です
はい。まずはメール配信システム WEBCAS e-mailについてです。
各媒体の発行日(あるいはその前日)に、それぞれのオンライン会員などに対し、メールマガジンを一斉送信し、購買を促進しています。配信数は先ほど申し上げました通り、ファッション誌「FUDGE」約2万通で、雑誌の発売告知以外にも、イベントやニュースの告知などにも利用しています。また個別の媒体に限らず、三栄書房としても、ネットによる販売履歴のある読者約2万7千名に対し、刊行情報をお知らせするメールマガジンを配信しています。
メールマガジンは、雑誌の購買を向上させるためにも重要だと考えており、特に昨今は力を入れて制作しています。一部媒体では、携帯などモバイル端末向けに画像データを入れ込んだメール配信を開始しており、表紙や付録の写真などを掲載すると「表紙の画像があるとこんなに買いたくなるんだ!」と反響をいただいております。もちろん画像だけでなく、特集の内容をしっかりと皆様にお届けすることで「内容が事前にわかって嬉しい」というご意見もあります。
また当社では媒体毎にさまざまなイベントを企画しておりますが、このイベント告知をメルマガで行うと数百の応募があり、メルマガは集客のツールとしても優秀だと思います。
さらにtwitterなど他メディアとの連動にもメールマガジンは一役買っています。
今当社ではtwitterアカウントの運営に力を入れておりますが、当初この活動の認知が広まらないという課題を抱えていました。しかしメールマガジンでtwitterアカウントを紹介すると、メルマガ配信の度にフォローが増えるなど、当社ソーシャル活動の認知促進にも大いに役立っています。
イベントには数百名の応募が殺到
我々は今やWEBCASがなければ読者アンケートが実施できないほど、フルに活用しています。読者アンケートは、モバイルから各媒体に掲載されたQRコード経由でWebアンケートにアクセスし、回答いただくと抽選でプレゼントが当たるという流れです。アンケートはPCからも回答でき、こちらはオフィシャルサイトからアクセスできます。
「いま何が読者に受けるのか?」という情報が、数字でわかりやすく表れますので、雑誌の企画に活かしています。また、アンケートで「好きなブランドは?」といった質問の回答、シーズン毎の動向の変化などが読み取れるデータなどは、広告営業に役立つデータとして活用しており、これらは我々のビジネスを支える重要な情報源となっています。たとえばファッション誌「FUDGE」で半年に一度の割合で行っている、”豪華プレゼントが当たる拡大版の読者アンケート”では、7千名ほどのアンケートが集まります。以前の読者アンケートハガキでの運用では、ここまでのデータをすぐ集計できませんので、重宝しています。
結果がリアルタイムにグラフで確認できるところは便利ですね。 またアンケート作成に関しては、ブロック単位で自由に設問を変えられるので、HTMLに詳しくない私たちでも、デザイン含め自分の知識・スキルで完結するので利便性が高いです。
また一度作成したフォームをコピー・修正すれば短時間でフォームが完成する点もよいですね。アンケートの作成に着手するのは媒体発売日の2日前と、スケジュールがタイトなので助かります。
読者アンケートは、コピーすれば作成に手間がかかりません
また、テンプレートが充実している点もいいですね。当社ではWEBCASのテンプレートを活用し、簡易ECサイトを運用しています。カスタム自転車の専門誌「LOOP magazine」と連動した受注生産の自転車販売サイトで、高額自転車の“予約”までを行えるサイトをWEBCASで作成しています(※決済はネット以外の方法で行う)。
他にも、テンプレートを活用してメールマガジン会員の登録・解除ページを作ったり、イベント告知のページを作ったりしています。WEBCAS formulatorで、さまざまな用途のWebページが、担当者の裁量で作成・運用できるので助かっています。
テンプレートで作成した、自動車予約販売ページ
現在当社では、一部の媒体で「メルマガ独自のプレゼントキャンペーン」を行っています。これは、メルマガを有力な広告媒体として機能させるために試験的に行っている取り組みです。このような取組みがさらに本格化すれば、WEBCASの活用はさらに拡がっていくと考えています。
エイジア(現WOW WORLD)には、このような我々の新しい取組みへのサポートはもちろん、デバイスやインターネット環境などが進化していく中で、必要なサポートやアドバイスなどを適宜行って頂きたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。
メルマガ独自のプレゼント企画を試験的に開始
今回お話を伺ったのは、クルマの『いま』がわかる自動車メディア・clicccaar(クリッカー)編集長 小林様と、ファッション誌やカルチャー誌などのWeb施策をご担当されている関様でした。どうもありがとうございました。